【2024年版】大学DX化取り組み実態調査レポート｜東京医科歯科大学のデジタル化事例紹介

高等教育機関である大学において、DX（デジタルトランスフォーメーション）への取り組みが進んでいます。オンライン授業もその一例で、PCとインターネット接続があれば、キャンパス外からも授業に参加できます。もともと一部の大学では遠隔授業を実施していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オンライン授業は加速度的に普及しました。この変化は、移動の時間やコストを削減し、より柔軟な学習スタイルを可能にします。

しかし、大学には独自性があり、私立や国立大学など大学の財源や専門性、教職員と生徒のDXやICTに対する理解度は大きく異なります。この記事では、DX化に積極的に取り組む先駆的な大学に焦点を当て、独自の評価基準に基づき、その取り組みを評価し、要点を簡潔に紹介します。

大学DX化の取り組み評価

目的と方法

今後DX化に向けて取り組む大学に向けた情報発信を目的として、DX化に積極的に取り組む大学における「DX化の現状」と「DX化に向けた課題」を整理し、実際の事例や画期的な取り組みをピックアップして解説していきます。

「DX化の現状」について、当社では、取り組みの進行度やDXの充実ぶりを可視化するために、当社予約システムに関する全国の大学からのご相談、お問い合わせ、受注実績やノウハウを基にして、大学におけるDXの取り組みについて30の評価項目を独自に作成しました。

大学DX化の取り組み評価では、この評価項目を元に評価、採点を行っていきます。

項目一覧

大学のDX化におけるメリット

大学のDX化においては、特に学びの自由度と質を大きく向上させるという点が期待されます。DX化のメリットとして、可能になると予想される学びの形について説明します。

この他にも、大学事務の業務効率化や学生生活の利便化などのメリットが考えられ、大学のDX化は新規学生獲得や教職員の負担軽減に向けても重要な役割を持っていると考えられます。

大学のDX化における課題

東京医科歯科大学の評価と解説

当社独自の調査項目に照らしあわせた結果、東京医科歯科大学の得点は30点中27点でした。これを受け当社は、東京医科歯科大学を全国でも有数の積極的にDX化に取り組んでいる大学であると評価しました。本学はデジタル変革推進事務室を中心にDX戦略・施策を進め、さまざまな分野のデジタル化に前向きです。医療大学ならではのDXと医学の組み合わせを学生時から教育することで、未来の医療DXの中心となる人材の育成に取り組んでいます。そんな東京医科歯科大学の取り組みの中でも特に注目されるポイントについて解説します。

評価結果

東京医科歯科大学 実験動物センター

東京医科歯科大学の実験動物センターでは予約システムRESERVAが導入されています。実験動物センターのマウス吸入麻酔器、ラット麻酔器、IVIS(アイヴィス)、μ-CT(マイクロCT)がオンライン上で24時間予約が可能です。

教育支援の分野においても、予約システムの導入は、DXの一環として重要です。RESERVAの導入により、道具管理と資源の最適化を促進し、スムーズな運営を実現します。特に実験動物センターへの導入は、機器の管理が容易になり実験計画の効率化を進め、学生と教授らにとって実験プロセスの時間短縮につながります。また適切な道具管理により、倫理的な実験環境を維持することや、動物の福祉を高めることにもつながります。予約システムの管理画面より、道具の使用履歴データの透明性を提供することで、追跡が容易になります。医療機器は準備や管理も大変であるため、職員側の業務の効率化にも影響します。

参考サイト：東京医科歯科大学実験動物センター公式サイト

デジタルヘルス人材育成プログラム

東京医科歯科大学は、東京都と「デジタルヘルス人材育成プログラム」を開講しました。対象は、東京医科歯科大学に通う学生だけでなく、社会人も参加可能です。

デジタルヘルス人材育成プログラムでは、医療・創薬・デジタルヘルスの領域で起業や新規事業の開発を目指している人を対象に、デジタルヘルス領域に必要なICT技術や機器の使い方、機器の医療ビジネスにおける活用方法、デジタルヘルス領域における研究活動やビジネスの事例紹介やマーケティング技術やデザイン、法令やガイドラインなどの4領域から構成されるカリキュラムを提供しています。

参考サイト：東京医科歯科大学×東京都創薬・医療データ科学イノベーション人材育成事業公式サイト

イマキク

東京医科歯科大学の教育技法開発チームではアクティブラーニングサポートツール「イマキク」を導入しました。イマキクは、学生や受講者の声が即時にわかるリアルタイム投票、投稿、アンケートツールです。双方向授業や、セミナー中に学生の声が聞きたい、参加型イベントの開催に役立つツールです。

先生や、担当者はイマキクにログインし学生や受講者への質問と選択肢を作成します。学生や受講者側は当日、アプリのダウンロードは必要なく、各自のスマートフォンからQRコードなどで指定されたサイトにアクセスするだけで参加できます。匿名か記名かは質問を設定する際に選ぶことができます。

大規模の授業やセミナーでは、参加者同士の意見交換は難しく、双方向型授業になりにくい傾向があります。参加者の名前や顔がわかる形だと、本音の質問が集まりにくいですが、イマキクの導入により、リアルな意見がわかるためより参加者中心の授業が作れます。

参考サイト：東京医科歯科大学「イマキク」
参考サイト：天問堂「イマキク」

評価項目

今回は、大学の公式ホームページや大学の取材記事などをもとに、DX化に関する大学の取り組みの有無について独自に調査しました。ここでは、採点に利用した30項目を3つの観点について分類した上で、DXにおけるポイントや学生本位となる大学運営について解説します。

方針・施策について（観点①）

DX化を進める上での方針や施策、DX化やICT活用に関する部署の有無、民間企業や行政との連携、プロモーションにおけるメディアの活用など、DX化に向けた組織作りや方向性などが示されているかを評価しました。

学校業務や授業の効率について（観点②）

大学運営側の視点から、ICTを活用した業務の効率化に関する取り組みについて評価しました。オンライン授業やキャッシュレス決済の導入、予約システムの利用など、授業や業務の効率化・省人化に関するものが主に含まれます。また、近年の生成系AIの学習面での利用について、適切な声明を出しているかについても評価しています。

在学生・卒業生・受験生向けの取り組みについて（観点③）

DX化として重要な観点となるユーザー側、大学では学生向けの取り組みで、今回は在学生だけでなく、卒業生や受験生への取り組みも含めて評価しました。証明書類の申請やオープンキャンパスのオンライン化など、大学に関わる人々がよりよく過ごせるような取り組みがなされているかを考慮しています。

これらの評価項目は調査を継続し、随時追加、更新を行っていく予定です。

東京医科歯科大学｜調査のまとめ

東京医科歯科大学は、大学DXに積極的に取り組んでいたことがわかりました。医療大学としての研究や、附属病院の医療DX推進だけではなく、大学生の医療DX人材育成や大学の授業、施設のDX化も進めることで在校生の学習環境が大きく向上します。このアプローチにより、学生は最新のデジタルツールと技術を活用して医療知識と技術を学び、実践的なスキルを身につけることができます。これらの取り組みは、学生が医療分野で必要とされる未来のリーダーとして育つための基盤を築くことに寄与します。

そんな東京医科歯科大学に期待される取り組みは以下の通りです。

大学におけるRESERVA予約システムの特徴

東京医科歯科大学でも行われているDX化による利便性の向上や、ICT活用による業務の効率化、省人化。こういった課題にかんたんに取り組めるのが「SaaS型予約システムの導入」です。当社が提供する予約受付システムRESERVA（https://reserva.be/）は、26万の事業者・官公庁に導⼊されている国内最⼤級のSaaS型予約システムであり、大学や専門学校などの教育機関でも導入が増えている、最も選ばれている予約システムです。業務の効率化を進めて、より先進的な大学運営の仕組み作りに向け、業務の効率化に貢献します。

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教育機関で活用されている予約システム紹介