大学において、学生の学業や進路に関する相談を受けるアカデミックアドバイザーの役割は多岐にわたります。履修計画や進路はもちろん、学生生活での不安や困りごとに対する相談、図書館や学習センター、カウンセリングサービスなどの学内リソースの利用方法についても情報提供を行います。
このような多様な役割があるアカデミックアドバイザーとの面談には、予約導線の整備や公平な面談機会の提供などの課題が生じます。本記事では、このような課題に対する解決策として、予約システムの導入が有効であることを説明します。
アカデミックアドバイザーとは
アカデミックアドバイザーの役割と重要性
アカデミックアドバイザーは、大学生の学業や進路に関する相談を担う、大学生活に欠かせない存在です。具体的には、学部の履修計画や科目選択に関する相談だけでなく、資格試験対策や面接練習などについて助言し、学生が単位取得を経て望ましいキャリアにつながるよう支援します。さらに、大学院進学、留学などの進路選択に対する情報提供やインターンシップのサポートも行います。
アドバイザーの支援は、個別の悩みに対する相談や大学の規則や設備の説明も含め、学生が直面するさまざまな課題を解決し、学業成績の向上や適切な進路選択に寄与します。そのため、アカデミックアドバイザーは大学教育の質の向上に重要な役割を果たしています。
アカデミックアドバイザーとの面談における課題
アカデミックアドバイザーとの面談を希望する場合はいくつかの課題があります。
まず、予約導線の確保です。特に学期初めや期末試験前などのピーク時には、アドバイザーのスケジュールが混雑し、希望の時間に予約を取るのが難しくなります。次に、予約システムの使い勝手に関する問題です。システムが複雑で、予約の変更やキャンセルが容易でない場合、学生にとってストレスになります。また、予約後のフォローが不足していると、学生が適切なサポートを受けられません。さらに、学生の多様なニーズに対応する柔軟な予約枠がないと、一部の学生がサポートを受けにくくなり、特別な配慮が必要な学生への対応が不十分になる可能性があります。
予約システムを導入するメリット
アカデミックアドバイザーとの面談では、できるだけ多くの学生と接する時間を確保し、互いに有意義な時間となるような対応が求められます。このような状況において、予約システムは極めて重要なツールです。アカデミックアドバイザーとの面談に予約システムを導入することで、主に以下の点で学生やアドバイザーに多くのメリットがもたらされます。
手続きの簡略化
オンラインの予約システムの導入により、学生は24時間いつでも面談の予約やキャンセルができ、面談までの予約導線が改善されます。これにより、アドバイザーはスケジュールを効果的に管理し、学生一人ひとりに十分な時間を確保できます。学生側も、スマートフォンやパソコンから予約を確認することができ、予約忘れのリスクが軽減されます。また、キャンセルされた面談枠を他の学生に再調整できるため、面談の時間が無駄にならず、効率的な時間管理が可能です。
公平な予約機会の提供
予約システムは、公平な予約機会を提供し、特定の学生が面談を独占することを防ぎます。すべての学生が平等にアドバイザーのサポートを受けられ、リアルタイムで予約状況を確認できるため、希望する時間帯の空きをかんたんに見つけられます。特に、特別な配慮が必要な学生にとっては予約のハードルが下がり、手軽に面談を予約できるため、より多くの学生がサポートを受けやすくなります。
コミュニケーションの改善
予約システムにより、面談内容の事前共有や面談後のフォローアップが容易になり、アドバイザーは適切な準備が可能になります。学生側も事前に相談内容をまとめておくなどの準備ができるようになり、学業や活動に集中できるでしょう。このように、予約システムは効率性や公平性を向上させ、学生に個別最適化されたサポートとアドバイザーの業務効率化を実現し、学業支援と進路相談を円滑化します。
アカデミックアドバイザーの予約に向いている機能
予約受付開始と締切日の設定
予約システムでは、予約受付の開始や予約締め切りの日時を細かく設定することができます。相談内容によって準備に必要な期間はさまざまであるため、面談の種類に合わせた設定が可能です。
予約時アンケート
アドバイザーとの面談を予約する際、連絡先入力画面に事前のアンケートや質問項目を設置できます。事前にアンケートに回答してもらうことで、アドバイザー側は学生の基本情報のほか、相談内容を理解することができ、事前に相談内容を把握し必要な資料等を準備することが可能となります。
Zoom連携
アドバイザーとの面談は対面以外にオンラインで実施されることもあるでしょう。その場合は、Zoom連携機能を活用してオンライン面談をスケジュールし、実施することができます。大学の長期休暇中などにより対面での面談が難しい場合でも、オンライン面談のメニューを用意することは大いに役立ちます。
アカデミックアドバイザーとの面談予約をオンライン化した大学の事例
早稲田大学 教職支援センター教員就職指導室
早稲田大学の教員就職指導室は、教員志望の学生に対して、教員採用試験の情報を提供するとともに、教員採用試験受験のための支援を行っています。
教員志望の学生は、進路相談、教員採用試験や私立校採用試験の受験対策指導、面接、論文作成指導、模擬授業について、完全予約制でアドバイスを受けることができます。各指導メニューは対面とオンラインの両方が用意され、学生のニーズに合わせて選択できるようになっています。
大阪大学 理学&基礎工学キャンパスライフ支援室
大阪大学の理学部・理学研究科と基礎工学部・基礎工学研究科では、専属カウンセラーが学生の相談に対応しています。
まず、支援室「樹里(じゅり)」は、悩みや困りごとだけでなく、将来への夢や思いなどを気軽に話せる場所として設置されています。そのほか、「なんでも相談室」では、所属コースに関する相談や、大学院の事務手続きの相談ができます。ここでは、英語での相談も可能です。
参考サイト:大阪大学理学部・理学研究科ページ
予約ページ:https://reserva.be/clsad
東京外国語大学 統計アドバイザー
東京外国語大学では、2019年8月より「統計アドバイザー」を導入しました。統計アドバイザーの目的は、学生や大学院生が卒業論文や修士論文を執筆する上で必要な統計分析に関するノウハウを、実際に統計分析の経験がある博士課程の大学院生から教わることで研究がよりよいものになるよう支援することです。
予約ページでは希望日時と担当者を選択できるだけでなく、利用規約やプライバシーポリシーが明記されているため、予約側もアドバイザー制度の概要を理解してから予約を進めることができます。
参考サイト:東京外国語大学統計アドバイザーページ
アカデミックアドバイザーの面談予約にはRESERVA
多数の予約システムのなかで、アカデミックアドバイザーの面談に最適な予約システムとしてRESERVAが注目を集めています。RESERVAはその名の通り予約を核として、決済から顧客管理、さらには集客までを自動化する機能を持つシステムです。複数のツールやプラットフォームを切り替える手間は一切不要。これにより、面談の業務プロセスがより効率的に進められるだけでなく、利用する学生にとっても利便性があり、使いやすい環境が提供されます。
さらに、RESERVAは6つの異なる予約タイプから、アドバイザーとの面談に最適なフォーマットを選択できる点も大きな特長となっています。これにより、面談に最適な予約サイトの提供が可能となり、学生の満足度を高めることにつながります。また、前述した予約受付締切設定、予約時アンケート、Zoom連携をRESERVAは3つとも備えているため、アカデミックアドバイザーの面談管理には申し分ないです。
結論として、オンラインの予約システムのメリットを最大限に獲得し、学生のニーズを汲み取る面談体制を構築するためには、RESERVAを導入することが最善です。
まとめ
アカデミックアドバイザーとの面談に予約システムを導入することで、スケジュールの一括管理や面談予約のデジタル化が可能になります。そのため、アカデミックアドバイザーとの面談の管理運営に悩んでいる大学関係者には、予約システムの導入をおすすめします。
RESERVA.acでは、大学のDX化に関する事例を今後も取り上げていきます。