デジタル時代の大学生活支援|DXが実現する進化したサポート体制

デジタル時代の大学生活支援|DXが実現する進化したサポート体制

デジタル時代における大学の生活支援は、急速な技術進化により大きな変革を迎えています。デジタルトランスフォーメーション(DX)により、大学はより効率的で個別化されたサポート体制を実現し、学生のニーズに応える新しい生活支援を実現できます。

本記事では、大学に求められる生活支援と、生活支援を実施する際に意識するポイント、DXを活用する有用性について具体的な事例を交えて解説します。

大学生活の実態

全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査 概要報告」では、 2023年度における大学生が日常生活を送る上での悩みとして「生活費やお金のこと」が47.0%で最多となり、以下、「授業・レポート等勉学上のこと」が45.5%、「就職のこと」が38.4%と続きました。

また、「特にない」と回答した生徒は7.4%のみであり、大学生の多くが何らかの悩みを抱えていることが分かります。そのため、大学はこうした悩みを抱えている大学生に、適切なサポートを実施することが求められます。

画像引用元:全国大学生協連「第59回学生生活実態調査 概要報告

大学に求められる生活支援

健康面での支援

大学における健康面での支援は、学生の学業成功と実生活の充実に直結するため非常に重要です。学生は学業やアルバイト、社交活動など多忙な生活を送り、ストレスや健康問題が発生しやすいです。適切な健康支援がなければ、これらの問題が学業や人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

充実した健康支援を実施することで、学生生活の質の向上につなげられます。

経済面での支援

大学における経済面での支援は、学生が学業に専念し、充実した大学生活を送るために不可欠です。学費や生活費の負担が、学生の精神的健康に悪影響を与える場合があります。

大学が提供する奨学金、学費の免除、学生ローンのサポート、アルバイトの斡旋などの経済支援は、学生が安心して学業に取り組むための助けとなります。経済面での支援は、学生の学業の成果や生活の質を向上させるための重要な要素です。

キャリアサポート

大学におけるキャリアサポートは、学生の将来の成功に直結します。大学生活の中でキャリアの方向性を見出し、必要なスキルや経験を積むことは、卒業後の就職活動やキャリア形成に大きな影響を与えます。

大学が実施するキャリアサポートには、職業相談、履歴書の作成支援、インターンシップの紹介、ネットワーキングの機会提供などが含まれます。こうした取り組みにより、学生は自身の強みを理解し、実践的な経験を積むことで、労働市場における競争力を高めることが可能です。大学のキャリアサポートは、学生の専門性と自信を育み、将来の成功への道を開く鍵となります。

生活支援を実施する際に意識するべきポイント

多様性への配慮

大学は、多様性を尊重することで全ての学生に平等に学ぶ機会を与えられ、学びやすい環境を整えることが可能です。大学には異なる文化的背景や経済状況を持つ学生が集まり、それぞれのニーズや課題は異なるため、支援策も個別化する必要があります。例えば、言語サポートや障害に応じた特別な設備、文化に配慮した食事の提供などが挙げられます。

また、多様な視点や経験を受け入れることで、学生同士の理解やコミュニケーションが深まり、より豊かな学びの場が形成されます。このように、多様性への配慮は、学生一人ひとりの学生生活を充実化するために重要です。

利便性の向上

生活支援を実施する際、利便性の向上は極めて重要です。学生にとって利用しやすく、理解しやすい形での提供を意識することで、より質の高い生活支援を提供できます。例えば、オンラインプラットフォームの導入や予約受付体制の整備などです。

学生が学生支援を利用する際の利便性を向上させることで、生活支援をより効率的に行えます。

プライバシーと機密保持

プライバシーの保護は、学生が安心して支援を受けられる環境を提供するために不可欠です。生活支援を実施する際、学生の個人情報や支援に関するデータは、慎重に扱う必要があります。具体的に、学生の健康情報や経済状況、学業成績などの個人情報を不正にアクセスされないように、適切なセキュリティ対策を講じることが求められます。

また、支援スタッフや関係者が情報を取り扱う際には、必要最小限の情報だけを共有し、学生の同意を得ることが大切です。機密保持により、学生は自分の情報が安全に守られていると感じ、より信頼して支援を利用できるようになります。

生活支援の円滑化に有用なDX

DXは、デジタル技術を活用して組織の運営やサービスを根本から変革する取り組みです。DXのプロセスでは、古い手法やシステムを見直し、最新のデジタル技術を活用して業務の効率化や利便性の向上を目指します。

文部科学省(文科省)は、「大学教育のデジタライゼーション・イニシアティブ(Scheem-D)」や「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」などのDX推進プロジェクトを遂行しており、多くの大学がデジタル化を進めています。DX化を推進して学内環境を整備することで、教育や学生生活の質の向上につなげられます。

大学の生活支援でDXを推進するメリット

効率化と生産性の向上

DXによる大学の生活支援業務がデジタル化は、手作業や書類の処理が減り、業務の効率化に有用です。例えば、学生の申請や手続きがオンラインで完結することで、時間の節約や業務のスピードアップが実現できます。また、 印刷費や郵送費などのコストの削減にも効果的です。

サービスの質の向上

オンラインプラットフォームやアプリの活用などのDXにより、情報提供が迅速かつ正確になり、学生は常に最新の情報にアクセスできます。さらに、AIやデータ分析を活用することで、個別化されたサポートが可能となり、学生一人ひとりのニーズに応じた対応が可能です。また、24時間対応のチャットボットを導入することでサポートのアクセス性が向上し、夜間や週末でも対応できます。

DXは、学生支援の質を向上させ、学生の満足度と学びの効果を高められます。

個人情報の保護

大学の生活支援におけるDXの推進は、情報保護の面でも大きなメリットをもたらします。デジタルツールやシステムは、高度な暗号化技術やセキュリティプロトコルを使用して、学生の個人情報や機密データを保護します。例えば、アクセス制御や多要素認証を導入することで、情報への不正アクセスを防ぐことが可能です。

さらに、デジタルデータはバックアップが容易で、災害やシステム障害時にも迅速に復旧できるため、データ損失のリスクが低減します。これにより、学生の個人情報や学内の重要なデータの安全な管理が可能となり、より信頼性の高い支援が提供できます。

大学の生活支援におけるDX事例

京都芸術大学 学内SNSアプリ「airUコミュニティ」

画像引用元:京都芸術大学 air U(エア・ユー)学習ガイド「『airUコミュニティ』のご案内

京都芸術大学の学内SNSアプリ「airUコミュニティ」は、在学生や卒業生、教職員専用のソーシャル・ネットワーキング・サービスです。大学の告知を見逃すことなく受け取れるPUSH通知の機能を備えているほか、コミュニティを開設することで学内の学生や教員が交流を図れるシステムが備えられています。

大阪公立大学 デジタルクーポン「ミールクーポン」

画像引用元:大阪公立大学生活協同組合 公式サイト「 2024年度ミールクーポンのご案内

「ミールクーポン」は、偏りがちな大学生の食生活をサポートするために開発されたデジタルサービスです。事前に割引された食事代金を支払うため、学生は現金がその場にない場合も生協食堂で食事をとることができます。また、食事履歴はアプリに記録され、かんたんに確認できるため、1人暮らしの生徒の保護者も安心です。

広島大学 健康管理アプリ「Mirai健康手帳」

「Mirai健康手帳」は、広島大学の感性研究を基に作成された電子健康手帳です。広島大学は、学生のこころとからだの健康を推進していくことを目的とした「ヘルシーキャンパス宣言」の一環としてこのアプリの活用を生徒に推奨しています。このアプリを使用することで自身の健康状態を日常的に観察でき、心身の異変への早急な対処につなげられます。

金沢星陵大学 予約システム「RESERVA」

金沢星陵大学の進路支援課では、就職相談や面接の予約受付に、予約システム「RESERVA」を導入しています。予約画面では、希望するメニューを選択することで、予約可能日時を一覧で確認することができます。学生の予約利便性が向上しているだけでなく、大学側も予約管理を自動化できるというメリットがあります。

生活支援の予約受付にはRESERVA

画像引用元:RESERVA公式サイト

はじめてDXを導入する人も、DX導入経験のある人にも、おすすめできる予約システムとして、RESERVA(レゼルバ)を紹介します。

RESERVAは、28万社以上が利用する業界トップクラスの予約管理システムです。350以上の業種に対応しており、国公立大学、私立大学などでも数多く導入されています。この予約システムは、サービス提供(スタッフあり・なし)、施設、宿泊施設、スクール・アクティビティ、イベント・セミナーといった6つの予約タイプに対応しているため、大学のあらゆる場面に最適な形で利用可能です。

予約システムの導入におすすめのRESERVAの詳細はこちらをご覧ください。

まとめ

今回は、大学に求められる生活支援と、生活支援を実施する際に意識するポイント、DXを活用する有用性について具体的な事例を交えて解説しました。DXを活用することで、大学はより効率的で個別化されたサポート体制を実現し、学生のニーズに応える新しい生活支援を実現できます。

RESERVA.acでは、大学のDX化に関する事例をこれからも取り上げていきます。

予約システムで、ビジネスを効率化

RESERVA.acは、大学向けのクラウド予約システム。国立大学、学校法人における導入実績は240以上。講義予約、オープンキャンパス予約、証明書発行窓口予約など様々なシーンで導入されています。