大学の授業形態は、高校までと大きく異なります。必修の授業以外は、自分で学びたいものを選んで履修できます。これは大学のメリットである一方で、どの授業を履修すればいいのか、大概の学生が難しく感じます。そこで大学側が「履修相談」の場を用意してくれていることがあります。具体的な相談内容としては、受講したい講義や必要な単位、進級条件などについて教員と相談できます。履修相談は多くの学生から需要があるため、業務の効率化を図ることが求められます。
そんな中で注目を集めているのが、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した履修相談のDX化です。本記事では、実際に大学でどのように履修相談のデジタル化が進められているかを紹介します。
履修相談の課題
履修科目を決めることは学生にとって重要な問題です。そのため履修相談は、一人ひとりにかける時間も短くありません。多くの学生が同じタイミングで相談に訪れると、それなりの時間待つことになります。特に新学期が始まる4月と9月は、履修相談に来る学生が増え、混雑が予想されます。
また履修相談には、相談者に合う教員が必要です。学部に精通している専任教員でなければ、履修相談は成り立ちません。そのため、履修相談をする段階で、相談するべき人を選んでおく必要があります。
履修相談DXの重要性
履修相談の課題を踏まえ、デジタル化を進めることでどのようなメリットが生まれるかを学生と教員の双方の視点から紹介します。
学生の視点から見たメリット
DX化の一環として予約システムを利用することで、相談予約がスムーズに行えます。学生は、他の学生が履修相談している時間を学習など有効活用することができます。DX化を行い予約サイトが導入されると、前日などにメールで履修相談のリマインドがされるため、相談忘れを防止できます。履修相談をデジタル化することで、時間や場所などの面でより融通が利くようになります。
教員の視点から見たメリット
教員側もスケジュールの保証がされます。事前に学生が何を相談したいかを知っていることで、学生に合った教員を担当につけることが可能です。また、短い時間でも学生の求めている相談ができるため、履修相談の時間短縮ができ、相談内容も充実させることが可能です。
履修相談のDX化を促進する予約システムの特徴
履修相談のDX化を図ることは、生徒側、教員側双方にメリットがあります。中でも予約システムの導入は、利便性向上だけではなく、効率化やコスト削減にも役立つツールとして注目されています。
予約システムと一概に言っても、多種多様です。そこで、どのような機能があるとより履修相談を充実させることができるか解説します。
様々なデバイスへの対応
大学生が外で履修相談の情報を調べるのに、スマートフォンは欠かせないデバイスです。また学生が自宅で予約する場合は、パソコンを使うことも考えられます。そのため様々なデバイスに対応していることが求められます。
予約時のアンケート機能
予約システムには、予約時にアンケートをとれる機能が備わっているものもあります。アンケート機能を活用し、予約時点で学生が何を相談したいのかを把握することは、履修相談の時間短縮や、適切な相談役をあてがうことにつながります。
リマインドメール機能で予約日忘れを防止
リマインドメールを送ることで、履修相談の予約日を忘れていた学生に通知することができます。これは、学生の無断キャンセルなどを防ぐことにつながります。
多言語対応
多くの大学では留学生も在籍しています。留学生も履修登録で困っている場面はたくさんあるでしょう。相談にのる教員の中に英語などの外国語ができる人がいるケースはありますが、予約が学校の日本語の公式サイトからしか受け付けていない場合、留学生は履修相談を受けるのをためらってしまいます。そのため多言語に対応していることが求められます。
履修相談へ予約システムを導入した大学例
早稲田大学 早稲田ポータルオフィス
参考サイト:早稲田ポータルオフィス 公式サイト
履修相談の予約に使われている便利な予約ページ:https://reserva.be/wasedawpo
早稲田ポータルオフィスでは、予約システム「RESERVA」を導入して履修相談を受け付けています。体調がすぐれない方向けのオンラインでの履修相談も、同じ予約システム内で受けています。オンラインの履修相談は承認制になっており、RESERVA上で大学側が許可しないと予約できないというシステムになっています。
また、RESERVAで作られた予約サイト内には、履修相談だけでなく証明書発行や遺失物の受け取りなどがあり、早稲田ポータルオフィスが混雑しない工夫がされています。
東京外国語大学 TUFS授業評価プロジェクト
参考サイト:TUFS授業評価プロジェクト 公式サイト
履修相談の予約に使われている便利な予約ページ:https://reserva.be/tufsevaluation/about
東京外国語大学では、TUFS授業評価プロジェクトが履修相談会を行っています。2022年度は60名近くもの学生が参加しました。
実施期間は3日間あり、9時30分から22時の間に1コマ75分で、1日あたり最大8コマを設定しています。相談会は完全予約制で、オンライン上で実施します。各日程により、対応できる時間帯や学部が異なっており、自分に合うものを選びRESERVA上で予約します。
東京外国語大学の履修相談は、予約から実際の履修相談までがオンライン上で完結するというメリットがあります。日付、時間、学部など学生がそれぞれに合わせた履修相談を選ぶには複数のメニューを登録できる予約システムが必要です。また、予約システムがあれば複数あるメニューをカテゴリ化して、学生が選びやすくすることも可能です。
東京都立大学 国際センター・国際課
参考サイト:東京都立大学 国際センター・国際課 公式サイト
履修相談の予約に使われている便利な予約ページ:https://reserva.be/tmuaws2017
東京都立大学では、外国人留学生に向けた日本語アカデミック・ライティング支援の予約にRESERVAを導入しています。1回のセッションは50分で、完全予約制になっており、東京都立大学の学生は誰でも利用できます。
留学生で日本語の添削を申し込む際、日本語にしか対応していない予約サイトで予約するのが困難な学生もいるでしょう。RESERVAでは、日本語のほかに英語、中国語(簡体)、中国語(繁体)、韓国語、タイ語に対応しているため多くの留学生が安心して利用できます。
大学の履修相談には予約システムRESERVA
履修相談のDX推進において、予約システムは重要な鍵のひとつといえます。
履修相談の予約におすすめなのが、実際の現場でも活用されている予約システムRESERVAです。RESERVAは操作性がシンプルでわかりやすいため、どの世代でもスムーズに利用することが可能です。また初期費用無料のため、予約システムを初めて導入する大学も安心して始められます。
学生はオンラインで履修相談を予約できるため、利便性が向上します。大学側にとっても、予約情報をもとに最適なスタッフの調整や相談内容の事前把握ができるため、効率化が図れます。さらに、時間帯別、学部別の予約数のデータを収集することによって、来年以降の履修相談をより円滑に進められます。
RESERVAは、履修相談のみならず、オンラインオープンキャンパス、進路相談窓口、図書室や研究室といった学内施設など、さまざまなニーズに対応した予約システムへと日々アップデートを繰り返し、現在240校以上の私立・国立大学で導入されています。
履修相談DXの推進に最適なRESERVAの詳細は、こちらをご覧ください。
まとめ
今回は、履修相談にデジタル技術を取り入れている大学の事例を紹介しました。
履修相談においてDXを推進することは、学生がよりどの様な授業を受けたらいいのかを相談しやすい環境を作るために重要なことです。履修相談に予約システムを導入することで、待ち時間の短縮に加え、事前に相談内容が把握できることから、短い時間でも質のいい相談ができるでしょう。DX化は学生の立場のみならず、働いている職員にとっても業務負担が減り、双方にとって円滑に進める手助けができます。
デジタル化によって、履修相談が学生にとってより身近なものになり、大学生活を送りやすくなることを期待しています。