大学図書館におけるデジタル化|予約システムで進む大学のDX事例

大学図書館におけるデジタル化|予約システムで進む大学のDX事例

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大学図書館は、情報の発信・提供の場として、大学教育や研究活動に欠かせない存在です。大学における教育・研究を巡る環境は、新型コロナウイルス感染症が蔓延して以降、大きく変化しました。図書などの学術情報資源のデジタル化を進め、場所や時間を問わず持続可能な情報提供体制の整備が強く求められています。

そんな中で注目を集めているのが、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した大学図書館DXです。本記事では、日本の大学でどのように図書館のデジタル化が進められているか紹介します。

大学図書館のDX化の重要性

大学図書館の課題

現在、大学図書館では、膨大な蔵書の管理や返却・貸出業務、施設の予約などが手作業で行われています。これには膨大な時間と労力がかかり、効率的ではありません。図書館業務が手作業で進められていると、学生や教職員が必要な情報を迅速かつ簡単に入手することも難しいでしょう。
こうした大学図書館の現状を改善するために、DX化が必要になってきます。

スマート図書館がもたらすメリット

スマート図書館とは、ICT機器やICTサービスを駆使して運営をより効率化した図書館のことを表します。

大学図書館のDX化がもたらすメリットは、多岐にわたります。まず、従来の手作業にかかる手間を減らし人員削減ができます。また、利用者にとっても情報の検索や利用が簡便になるため、学習や研究の効率化につながるでしょう。さらに、デジタルコンテンツの提供やオンラインでの学習支援が可能になることで、学生の学習環境の充実も図られます。

DX化による大学図書館の利便性向上

DX化によって、大学図書館の利便性は大きく向上します。例えば、蔵書管理を自動化することで、蔵書の在庫管理や貸出返却の手続きがスムーズに行えます。また、デジタル技術を活用した情報検索システムにより、ユーザーは必要な書籍情報を迅速に入手できます。スマート図書館では、オンラインでの蔵書予約やデジタルコンテンツの閲覧・利用も可能です。

スマート図書館に求められる機能と技術

施設のオンライン予約

大学図書館は、図書の貸出のみならず、「ラーニング・コモンズ」の運営も役割の一つです。ラーニング・コモンズとは、学生が集まり、情報資源をもとに勉強し議論する場所を提供することです。場所の提供以外にも、図書館職員による自学自習支援サービスも含まれます。

このような施設に、予約システムを導入すると、学生各自のスマートフォンやパソコンでインターネット上から、24時間いつでも予約が可能になります。学生の利便性と、管理者の施設や部屋の予約に関わる業務を改善します。

施設を予約する際に、予約システム上で備品を一緒に予約することも可能です。窓口で、備品について直接話す時間や手間も削減できます。

自動貸出システムと返却処理の効率化

自動貸出システムや返却処理の効率化は、煩雑な手続きを省けます。貸出手続きのスムーズ化や返却処理の効率化は、図書館の混雑緩和につながり、図書館がより使いやすくなり、利用満足度の上昇につながります。

情報アクセスのためのモバイルアプリ

学生にとって、図書館の情報にアクセスする手段として、モバイルアプリは欠かせません。モバイルアプリの導入で、学生はスマートフォンがあれば、いつでもどこでも図書館の情報を簡単に閲覧が可能になります。また、予約や貸出状況の確認など、利用者の利便性を向上させる機能も充実しています。

成功した大学図書館DX化の事例紹介

仁愛大学|ラーニング・コモンズのオンライン予約

画像引用元:仁愛大学「仁愛大学附属図書館ラーニング・コモンズ
ホーム」予約サイト

参考サイト:仁愛大学附属図書館「ラーニング・コモンズ

ラーニング・コモンズの予約に使われている便利な予約ページ:https://reserva.be/jindailc

仁愛大学では、ラーニング・コモンズの予約に予約システム「RESERVA」を導入しています。予約システムを導入することで、学生は自分のスマートフォンやパソコンから予約できます。仁愛大学のラーニング・コモンズには3種類の部屋があり、予約サイトから使いたい部屋を選び予約します。

大学の施設を借りると、現地に到着してから手続きをしなければならないことが多いです。予約システムを導入すれば、オンライン上で手続きが完結するため、到着してすぐ利用することができます。

浜松医科大学|スマート・ライブラリ構想

参考サイト:浜松医科大学附属図書館「スマート・ライブラリ

浜松医科大学では、スマート・ライブラリ構想に基づきスマート図書館を目指しています。具体的に力を入れているのが下記の3つです。

  • 電子資料・教材の提供やE-learning contentsの作成支援・供給
  • 双方向対話学修及び国際感覚・コミュニケーション能力向上の支援
  • 個人及びグループ学修の深化のための多様な空間、並びに自在に利用できるICT機器の整備

医療知識は古いものから新しいものへ日々変化します。古い医学書は不要になるため、製本雑誌の70%、図書の30%を除却し電子書籍を計画的に購入することを決めました。今まで医学部の学生は、大量の医学書を持ち歩いていました。これからは大量の本を電子書籍化し気軽にどこでも閲覧できます。また、研修中の臨床現場でも病院内からタブレットで書籍が確認できます。手術の手技等は、電子書籍内の動画を視聴可能です。

神奈川大学|図書貸出アプリ「Ufinity」

神奈川大学では、スマートフォンアプリ「Ufinity」から図書の貸出を行うサービスを行っています。

神奈川大学のみなとみらいキャンパスは、21階建ての高層都市型キャンパスです。キャンパス内の2、3階に図書館のほかに、低層部に位置するソーシャルコモンズ、各フロアに位置するラーニング・コモンズなどに各階の学部のテーマに沿った様々な資料を配架し、必要な資料にすぐにアクセスできるようにしています。しかし貸出手続きのためだけに図書館のカウンターに立ち寄るのは、学生にとって手間になります。そこで、各自のスマートフォンのアプリから本のバーコードを読み取り、貸出が可能になりました。現在は、みなとみらい以外のキャンパスでも導入されています。

貸出手続きをセルフサービス化することにより、資料を手にしたその場で貸出できるだけでなく、従来カウンターで行っていたサービスの業務量削減にも貢献します。

大学図書館DXには予約システムRESERVA

画像引用元:RESRVA公式サイト

大学図書館DXの推進において、予約システムは重要な鍵のひとつといえます。大学図書館の施設予約にシステムを導入することも、大学図書館DXの取り組みだと言えるためです。

大学図書館の施設の予約におすすめなのが、実際の現場でも活用されている予約システムRESERVAです。RESERVAは操作性がシンプルでわかりやすいため、どの世代でもスムーズに利用することが可能です。また初期費用は無料のため、予約システムを初めて導入する大学も安心して始められます。

学生はオンラインで施設を予約できるため、利便性が向上します。大学側にとっても、予約情報をもとに最適なスタッフの人数調整や備品の準備を事前に行うことができ、図書館運営の効率化が図れます。さらに、利用者の予約情報などのデータを収集することによって、学生への需要傾向や施設利用時間帯の把握が可能になります。収集したデータは、図書館の運営改善に役立ちます。

RESERVAは、図書館の施設予約のみならず、オンラインオープンキャンパス、進路相談窓口、図書室や研究室といった学内施設など、さまざまなニーズに対応した予約システムへと日々アップデートを繰り返し、現在200校以上の私立・国立大学で導入されています。

大学図書館DXの推進に最適なRESERVAの詳細は、こちらをご覧ください。

まとめ

今回は、大学図書館DXを行っている大学の事例を紹介しました。

大学図書館DXは、学生がより良い環境で学べるようにするための価値のあるものです。テクノロジーの進化とともに、今後もさらなる大学図書館DXの展開が期待されます。DX化は学生の立場のみならず、働いている職員にとっても業務負担が減り、双方が心地よい図書館の運営が可能になるでしょう。

デジタル化によって、大学図書館がより学術研究と教育の未来を支える重要な存在となることが期待されます。

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