DX推進に欠かせないリカレント教育|大学が担うDX人材の育成

DX推進に欠かせないリカレント教育|大学が担うDX人材の育成

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デジタル化が進む時代において、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進は企業の生命線となっています。本記事では、リカレント教育と大学の役割がDX人材育成に及ぼす影響を深掘りし、実態と今後の方向性を明らかにします。社会人から学生まで、求められる知識とスキルから、日本が直面するDX人材不足解決策について解説します。

DX推進とは

DXの定義

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称で、デジタル技術を導入し、企業活動や市場構造、社会のあり方そのものを根底から変革することを指します。この変革は、新たな価値の創造や業務プロセスの最適化、また顧客体験の向上に貢献すると同時に、ビジネスモデルの再構築を促進することで経済全体に影響を及ぼします。日本政府はDXを国の戦略として位置づけ、日本版DX推進戦略「Society 5.0」を掲げています。

Society5.0とは

Society5.0は、サイバー空間とフィジカル空間を統合することにより、経済成長と社会的な問題解決を同時に達成しようとする新しい社会の概念です。これは、人間中心の社会を目指しており、過去の社会の進化を続く次の段階です。これまでの社会の進化過程は、狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society4.0)とされており、Society5.0はこれらに続く新しい時代を象徴しています。日本政府は、第5期科学技術基本計画において、このSociety5.0を目指す未来社会のビジョンとして掲げています。

参考サイト:内閣府「Society5.0

日本企業におけるDXの現状

日本においてDX推進は急務とされていますが、多くの企業がその実現に向けた課題を抱えています。主な理由として挙げられるのが、デジタル技術の急速な進化に即応するための経営資源の不足、伝統的な業務プロセスへの固執、また組織文化の変革に対する抵抗感です。策定されたDX戦略が実行段階に至らず、さまざまな障害に直面している現状があります。そのため、政府や関連機関からの支援とともに、企業内部でのDX人材の育成が求められています。

リカレント教育の重要性

リカレント教育は、急速に変化する現代社会において、個人のキャリア形成やスキルアップを実現するために不可欠です。テクノロジーの進化に伴い、職業の中身が大きく変わり、古い知識や技術では仕事を進めることができなくなる状況が生じています。これに対応するため、既に社会人となっている人々が新たな知識やスキルを学び直すことが求められており、リカレント教育がそのための窓口となっています。

リカレント教育とは

リカレント教育(Recurrent Education)とは、社会人が職業生活の中で継続的に学習や教育を受けることで、技術の進歩や社会の変化に適応し、個人のスキルや知識を常に更新し続けるための教育システムです。リカレント教育では、大学や専門学校、オンラインコースなど、多様な形式で学び直しやスキルアップの機会が提供されます。これにより、個人はキャリアの進展を促進し、生涯学習の精神を育むことができます。

生涯学習としてのリカレント教育

生涯学習の概念の中で、リカレント教育は中心的な役割を担います。教育に終わりはなく、社会人になってからも継続的な学習が必要であるという現代の価値観がリカレント教育を支えています。新しい技術や理論が日々生み出される中、これらを学習し続けることは個人の市場価値を高めるだけでなく、企業や組織の競争力を維持し、さらには国家の経済発展にも寄与するとされています。

リカレント教育が求められる理由

リカレント教育が社会人に求められる理由は多岐にわたります。グローバルな視点での競争が激化し、企業が生き残るためには、従業員のスキルセットを常に最新のものに更新し続ける必要があります。加えて、日本全体の健康寿命が延び、長いキャリアの間に複数回の職業変更を余儀なくされることも考えられます。そのため、いつの時代も通用する高い専門性を保ちつつも、変化に柔軟に対応できる能力を持つことが、現代の社会人には不可欠です。

 

DX人材とは

DX人材とは、DXを推進する上で重要な役割を果たす人物のことです。これらの人材は、新たな技術を理解し活用する能力を有しており、その多くが組織内でのデジタル化を牽引する立場にいます。また、DX人材には、幅広いスキルセットとデジタルに対する深い理解が求められます。

DX人材に必要なスキル

DX人材に求められるスキルには、テクノロジーへの深い知識だけでなく、ビジネスプロセスの再構築やイノベーションを促進する能力も含まれます。具体的には、プログラミング能力、データ分析、プロジェクト管理、チームビルディング、リーダーシップなどが挙げられます。これらのスキルに精通することで、DX人材はデジタル化の波に乗り、企業の競争力を高めることが可能です。

日本におけるDX人材不足の現状

日本ではDX人材が不足しているのが現状です。デジタル技術の導入が進むにつれて、そのような専門的な人材が足りなくなる現象が顕著になっています。多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを進めようとしていますが、十分な数のDX人材の不足が壁となっています。

産業界のニーズ

近年、産業界は急速なデジタル化を迫られており、そこには適切なDX人材が不可欠です。一方で、多くの大学は伝統的な教育カリキュラムに固執し、産業界が求める実務能力やデジタルスキルに対して十分な教育を提供できていない状況があります。現代社会における学生教育の在り方を考える時、大学は産業界のニーズを反映させた教育カリキュラムを構築する必要があります。そのために大学は産業界との連携を深め、最新の技術動向や必要とされるスキルを取り入れ、教育内容を絶えずアップデートしていくことが求められています。

実践的なリカレント教育の展開

実社会で必要とされるスキルを身につけるためには、座学だけでなく実践的な教育が不可欠です。一部の先進的な大学では、企業の実情を反映したプロジェクトベースの授業やインターンシップの機会を提供することによって、実践的なリカレント教育を実施しています。このような取り組みは、学生が社会に出る前に現実的な仕事の流れや課題解決能力を身につけるための良い機会となり、より実践に即したDX人材の育成が可能になります。

 

リカレント教育を取り入れた大学のメリット

大学に与える影響

リカレント教育を取り入れた大学は、経済的成長と社会的発展の両面に大きなメリットを享受します。経済的には、新たな教育プログラムの提供を通じて収入源を拡大することが期待されます。また、高度なスキルを持つ社会人学生が増えることで、地域経済にも好循環をもたらします。社会的には、学術知識と社会実務の橋渡しとして、産業界と大学との連携を深めることで全体のデジタル化を支える人材を育成し、革新的なアイデアやソリューションが生まれやすい環境を作り出します。

学生・社会人双方への影響

リカレント教育は、学生にとっても社会人にとっても有益です。学生には、実社会において、即戦力となるスキルを習得する機会を提供し、社会人にはキャリアのステップアップを実現するための最新知識と技術を学ぶチャンスを広げます。両者が寄り添う教育の場は、世代や職業を超えたネットワーク形成の場としても機能し、多様な視点の交流を促進します。これは、社会全体のDX推進に貢献するだけでなく、学びを通じた共生社会の構築にもつながります。

 

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画像引用元:RESERVA公式サイト

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まとめ

本記事では、DX推進に不可欠なリカレント教育の本質と、DX人材育成について解説しました。リカレント教育は大学をはじめ、社会にDX化をもたらすカギです。戦略的な取り組みと持続的な推進によって、教育の未来を形作ることが可能になります。産学協働による未来のイノベーションを期待が高まります。

RESERVA.acでは、大学のDX化に関する記事を今後も取り上げていきます。

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